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イノブタ

飲むこと、食べること、旅行が大好きです。
お店で食べたお料理を真似したりアレンジをするのも楽しみのひとつです。

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介護

2023年02月19日00:00泥棒にもわかるまい
最近の凶悪な強盗事件のニュースを見るにつけ

強盗に事前に金品のありかが知られていること自体が怖いと思います

また、泥棒はだいたいお金の隠し場所がわかるというのも聞いたことがあります

人が考える隠し場所は似たような場所ということなのでしょう



話は全く違うのですが、母が認知症の初期だった頃

被害妄想やモノ盗られ妄想がひどく、財布やお金、家の鍵、通帳といった

母にとって最も大切であったものが次々無くなりました

いえ、実際には無くなったのではなく母が隠してしまっていたのです

「新聞紙の下に置いていた札束をゴミ捨てに行っている間に盗られた」と

警察を呼んでしまうし

(私はそれを聞いた瞬間「元から札束なんか無いから~」と心の中でつっこみました)

そのたびに私は母のところに向かい探し物をすることになるので

本当に疲れ切っていました

「盗られた」と騒がないように財布は5こぐらい用意し母が使いそうなバッグや

タンスの引き出しの目立つ位置に入れておきました

母がお買い物で困らないようにそれぞれに数千円ずつ入れておきましたが

次に行くと財布の数が減っています

まだ、財布もお金も替えがきくので数を増やせば何とかなりましたが

困るのは替えのきかない家の鍵や印鑑、通帳でした

その後、合鍵をたくさん作り実印や銀行印・通帳は私が保管し、元あったところには

母が心配しないように「私が持っています」と大きなメモを入れておきました

鍵には「探し物発見器」をつけたら(私が)見つけるのが容易になりました

そして・・・たくさんの無くなったお金(お札)や鍵の数々がどこから出てきたかというと


・トイレで予備に置いているトイレットペーパーの芯の中

・ティッシュの箱の中のティッシュの間

 (箱は壊さずにきれいに入れてあったのでこれにはびっくり仰天でした)

・床下収納の中にあった瓶の中(鍵は丁寧にハンカチにくるまれて瓶に入っていました)

・新品の封筒の束の中

・ゴミ収集場所に捨てたゴミ袋の中(ゴミ収集車到着直前に私が確認をして発見)

などなど、私の想像のはるか上をいっていて見つけた瞬間安堵より

「ここに隠す〜?」と全身脱力でした

握り寿司がタンスから出てくることもあったので何が何やら訳のわからない状態でした

「これじゃ〜泥棒も見つけられないわね」と当時は思ったものです

こんな感じだったので、実家の掃除で私も知らずに捨ててしまったこともあるでしょう

「もったいなかったな~500万円の札束」(って、元からないない〜!)

2022年12月25日00:00絵手紙
前回の帰省時に実家の押し入れを見ていたらハガキの束が出てきました


母の認知症がわかってから、一人暮らしの母の生活や脳に何とか刺激を与えたいと

毎日ハガキを送ることにして、週1で娘(当時高校生)残りの6日は私が書いていました

私が書くのは文章ばかりなのできっと面白くなかったと思うのですが

娘は一生懸命絵手紙を書いてくれました

まだ、認知症の初期段階だったので、文字も読めて内容も理解できたので

感想を伝えてくれたり喜んでくれていました

ポストに毎日見に行くのも楽しみだったようです

1年以上は続けたと思うのですが文字を理解できなくなった頃にやめました

一緒に住んだことはなくてもおばあちゃんが大好きだった娘

忙しい中絵手紙を書きだめしてよくつきあってくれたと感謝しています

そういえば、昔ながらの重くて寒い布団を使っているおばあちゃんをかわいそうに思い

「羽毛布団はいくらあれば買える?」と当時アルバイトで貯めたお金で

プレゼントしたのも娘でした


では、ほんの一部ですが絵手紙をご覧下さい

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2022年12月24日00:00認知症の本
スーパーにお正月飾りやお神酒などは早くから売られていたものの

いつまで経っても「祝い箸」が現れないのでしびれを切らせて聞いてみたら

「まだ売り場には置いてないんですけど」と奥から出して来て下さり

ようやく手に入れることができました。

ひそかに新潟では使う風習がないのかと焦っていました。



ネタ切れなので(笑)認知症について書いてみようと思います


認知症に関する本を読みました。



同居する「けんたくん(7歳)」とおばあちゃんの「ゆきちゃん」の話。

退院してきたおばあちゃんが何やらおかしい。

「けんたくん」はおばあちゃんのことを「ゆきちゃん」と呼ぶようになり

どんどん幼くなっていく「ゆきちゃん」の様子が

「けんたくん」の温かい目線で描かれています。



認知症世界の歩き方
認知症未来共創ハブ
ライツ社
2021-09-15


認知症に関する本はたくさんあり、ほとんどは介護する側の目線で書かれていますが

この本は認知症の人にとって世界はどのように見えているかが

イラストとともに綴られています


母の認知症はわかってから亡くなるまで13年ぐらいでしたが

診ていただいた認知症専門の先生に最初に言われた言葉が印象的で

最後までずっと頭から離れませんでした

①「認知症の方の行動には理由がある」

②「お母さんがおかしなことを言っても否定しないで!

  否定することによって余計にお母さんに混乱や怒りを招き症状が悪化します」

これは、実に深いけれども難題でありました

私の時間や心に余裕がなければ①②ともに考えたり肯定することは難しく

どうしても声を荒げてしまうこともありました


でも、落ち着いて接していると先生のおっしゃったことは正解だとわかりました

そして、その教えを守っている方が母が穏やかでいてくれ私も精神的に楽でした


今回、この本を読んで

「昔、この本に出合っていたらもっと母のことを理解できたかも」と思いました


認知症の介護に関して感じたことはまた綴っていきたいと思います